「勝てば勝つほど強くなる」。
と格闘漫画などではキャッチフレーズのように言われているのだが、「噛めば噛むほど小顔になる」。と美容界では言われている。
「噛めば噛むほど小顔になる」の言葉を信じてきた人も多い。常にガムを噛んで実践していた人は小顔効果によって今では米粒ほどの顔しか残っていないかもしれない。そのまま続けると顔がなくなってしまうのではないかと心配している。
しかし最近になり「噛んでも小顔にならない」というのだ。
米粒のように顔が小さくなった人がガムを噛むことで今度は顔が大きくなるのではなく、そもそも小顔効果自体がないという。いったいどういうことなのだろうか?
噛むほど痩せる?小顔になる迷信は嘘!
ダイエットは噛むことで満腹中枢を刺激することができる。実に嬉しい作用である。ダイエットは空腹との闘いだ。噛むだけで満腹感になれるのはダイエットの成功にも力強い。
しかし噛んだ回数でダイエット効果に違いが出る。
1度に30回は噛むようにと言われてきたはずだ。1度に1000回噛む人はいないだろう。いくら固形物でも液体になってしまう。よく噛んで食べることで脳からヒスタミンが分泌される。この作用で満腹中枢が刺激され食欲が抑えられる効果につながる。
医学的にも噛むこと自体はダイエットに効果があると立証されている。また「ノルアドレナリン」と呼ばれる物質が体内に多く分泌することで脂肪の燃焼が促進される。
はやり噛むことは痩せることにつながるのだ。
顔の脂肪が減ると「小顔」効果につながる。しかし落とし穴に注意をしなければいけない。30回噛むと本当に痩せるのかを検証した実験がある。
噛む回数は「10回・30回・50回」に設定した。
治験者は10名の女性だ。彼女たちにそれぞれの回数をしてもらうのだが3人ずつのグループに分けておこなった。
気になるのはその結果。
実験の結果、30回から50回噛んで食べた人たちは便通がよくなることが判明した。噛むことで唾液が多く出ることになるのだが、胃の中に消化酵素が入っているため胃や腸の負担が少なく便通がよくなったと考えられる。
つまり、これは「多く噛んだほうが痩せる証明」だった。
また、噛む回数が増えると満腹中枢が刺激されて食欲が抑えられることも確認した。やはり噛めば噛むほど痩せるのだろうか?
1週間の噛むダイエット実験の結果
- 1口10回噛むグループ
…体重平均 -0.2kg
…体脂肪平均 +0.6%
…結果 検証前とほぼ変化なし - 1口30回噛むグループ
…体重平均 -0.9kg
…体脂肪平均 -1.0%
…結果 噛む回数が増えたことで痩せることに成功 - 1口50回噛むグループ
…体重平均 -1.5kg
…体脂肪平均 -1.4%
…結果 噛む回数をさらに増やすと体重が大幅に減ることが判明
そこの奥さん、その先に進むと落とし穴に落ちてしまう。穴が開いている場所を確認する必要がある。一度、深呼吸をしよう。「スーハー、スーハー」。そう、よい感じだ。
メリットがあるが、よく噛むほど小顔効果に潜む落とし穴がある
30回よりも50回噛むほうがダイエットに効果が優れていることがわかった。これだけ見ると噛めば噛むほど痩せるという錯覚に陥りやすい。
人生はそんな単純なものではないのだ。むしろアリの巣よりも複雑である。小顔効果に関して言えば30回噛む人は平均で1.5cm小さくなっていることが実験により判明した。
50回が噛む回数の適正な回数とは言い切れない。っというのも、50回噛む人は小顔効果が得ることができずに、逆効果で顔が張ってしまう可能性が出てきたのだ。
おわかりいただけただろうか。確かに噛むほど痩せる結果が出た。しかし小顔効果で見てみると噛めば噛むほど顔が大きくなっていくのだ。
原因は何か?
噛みすぎでアゴの筋肉が鍛えられ過ぎてしまったことで張ってしまったのだと考えられる。筋肉が横に肥大化したため逆に顔が大きく見えてしまう結果になった。
なんてことだ。「噛めば痩せるが噛むと太る」わけが分からない世界に突入しそうだ。では、いったい何回噛むのがよいのだろうか?
30回。
50回はアゴの筋肉を鍛えすぎてしまう。30回がバランス的に丁度よいダイエット向きの回数になるのではないだろうか。
まとめ 噛む回数は30回がベスト
噛めば痩せると思いきや実際には太る恐れがある。ダイエットはきれいに痩せることが前提なのだが、そこには「細く」も入っている。
スタイルをよくするには筋肉が必ず必要だ。強弱のある美体型には筋肉が欠かせない。しかし余計な場所についてしまった筋肉は身体のラインを太く見せてしまうため気を付ける必要がある。ダイエットは一筋縄ではいかない部分が多い。